こんにちは。
「スタントウーマン的映画評」の第一回。映画評などと銘打ってはいるが、あくまでスタントウーマンに着目し、語っていこうというものである。さて、栄えある第一回で取り上げる作品は・・・
「Charlie's Angels: Full Throttle」
言わずと知れた、女性3人が主人公のアクション超大作。ということで私のようなスタントウーマン愛好家にとっては最高の映画だね。今作中では、ハリウッドの一流スタントウーマンたちが総動員されており、この「スタントウーマン的映画評」の第一回を飾る映画として、これほどふさわしい作品は、他にないとも言えるだろう。
それでは早速、キャラクターごとに見ていこう。まずはエンジェルのひとり、ルーシー・リュー演じるアレックス。
ルーシーのスタントダブルではお馴染みのMing Liuをはじめ、数人のアジア系スタントウーマンが確認できた。

Ming Liu
Ming Liu
(こちらは前作「Charlie's Angels」より)
2枚目の写真のMing Liuの表情が良い。彼女ほどベテランのスタントウーマンであっても、スタント中に見せる本能的な表情は変えようが無い。しなやかな腕の筋肉も最高である。
私はアジア系のスタントウーマンも大好きだ。欧米人は基本的に筋肉質で、そこが魅力でもあるのだが、アジア人のスタントウーマンは細身でしなやか、きわめて女性的なボディが魅力。体は小さく細いが、香港や韓国のスタントウーマンはガッツも備えていて、驚くほど大胆なスタントを見せてくれる。ジャッキーチェンなんかの映画を見てて思うように、危険をまるで恐れていないかのようなスタントをケロッとやってのける。
実際ケガも多いというのも聞くし、危機管理の感覚というのか、ぶっ飛んだところはあるよね。日本はもちろん、ある側面ではハリウッドでも敵わないだろう。そんな危険なシーンを演じられる黒髪のスタントウーマンには、とても惹かれるものがある。
ただ、アジアのスタントウーマンはなかなか情報が得づらいのが悲しい。匿名性があるんだよね。もっと香港や韓国のスタントウーマンのことを知りたいんだ私は。
続いては、ドリュー・バリモア演じるディラン。
ドリューのスタントダブルは、数人のスタントウーマンが担当しているようだ。
どのスタントウーマンも歯をくいしばって、ホンモノの表情という感じでたまらないね。コブラのロールバーにしがみついて、今にも悲鳴をあげそうなスタントウーマン。これぞハリウッドだ。
ハリウッドはスタントシーンであってもカメラがかなり寄っていたりして、スタントウーマンの顔がハッキリと写っていることも多い。よく「CGで俳優の顔に差し替える」なんて聞くが、私は今のところ、そのように修正されたスタントシーンは確認したことは無い。むしろ日本の作品が、CGこそ使わないもののスタントの顔を写さないようにする傾向が強い。なによりスタントウーマンフェチにとっては、ハリウッドのそうしたオープンな映像は大変ありがたいことなので、今後もCGなどは駆使しないよう願いたいものだ。
と、いったところで前編をしめさせてもらおう。後編で引き続き同作品の、キャメロン・ディアスやデミ・ムーアのスタントダブルにスポットを当てて、書いていこう。
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